ダンタリアンの書架

ライトノベル紹介4回目は「ダンタリアンの書架」(角川スニーカー文庫 著:三雲岳斗 イラスト:Gユウスケ)です。
個人的に角川スニーカー文庫では有名作だと思っていますが、面白いので紹介を。
ザ・スニーカー」でも載せられていますが、新たに書き下ろしがあります。
これは各話完結のスタイルで、近世ヨーロッパっぽい世界の中で、主人公のヒューイとダリアンの二人が「幻書」(特別な力を持った本)を追い求めて事件を解決していくのが共通です。ですので学校の授業の合間とかにも手軽に読めて、時間つぶしにはもってこいだと思います。今現在は4巻まで出ています。各話読みきりではありますが、主人公たちの過去、対立関係にある敵の視点、別の巻にも登場するサブキャラクターなど、普段のラノベにもある構造を持っております。しかし各話毎に、主人公たちの風貌、過去に登場したサブキャラクターについては、軽い説明もあるのでご安心を。
ダリアンの存分な態度、揚げパンを食べるときの顔、幻書の由来を語る時の知識人としての顔。感情の揺れ動きもありながら、やる時にはやるダリアンを楽しんでほしいと思います。

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫)

ダンタリアンの書架1 (角川スニーカー文庫)

あらすじ(第1巻より抜粋)
ヒューイは、かつて所領の半分を一冊の稀覯本と引き換えにしたほどの蒐書狂(ビブリオマニア)である祖父から、古ぼけた屋敷とその蔵書の全てを引き継いだ。条件は一つ、‶書架″を引き継げ――と。遺品整理に屋敷を訪れたヒューイは、本が溢れる地下室で、静かに本を読む少女と出会う。漆黒のドレスに身を包み、胸に大きな錠前をぶら下げた少女ダリアン。彼女こそ、禁断の‶幻書″を納める‶ダンタリアンの書架″への入り口、悪魔の叡智への扉だった――。